シイタケ
〜免疫機能の傑作〜
人間の寿命は、自然界のリズムに逆らわずに生活すれば120歳まで生きることができると言う説があります。この説に従えば、人類は自然界に逆らって過度の文明化により、野生を捨て「文明という動物園」の中で暮らしていると言うことになります。
文明化の過程で、自然界のリズムが壊れてきたのは、科学添加物にまみれた加工食品を多くとるようになり、排気ガスやフロンガスを吸い、箱の家で生活し、自動車という箱を使って移動をする。そして、脂肪の多い肉を食べ、運動不足で肥満化する、ということになります。
文明化の中で免疫機能が低下したときにお役に立つのが「シイタケ」です。シイタケの胞子に免疫機能を高める成分が含まれているからです。シイタケは、「菌食」の王さまです。カロリーはほとんどないにもかかわらず、普通の食べ物では考えられないような、健康や長生き、病気をシャットアウトする成分が豊富に含まれています。
秋はキノコがうまくなる季節です。山は生きもの生命力を再生する能力を持っています。そのパワーが凝縮したのがシイタケです。文明化の中でいきいきとと生きるコツを楽しんでください。
出雲フードコーディネート協会 会員 佐方 あき歩
鮭 −サケ−
〜健康・健脳の理想食〜
10月は何と言っても「サケ」で寒い冬を乗り切るための栄養をとりたいものです。「サケは冬越しの薬食い」とか「霜先の薬食い」と昔から言われました。そう言われるほど、サケに多種のビタミンが含まれています。ビタミンAを含んだ魚には、キンキ、アユ、ウナギ、イワシ、サンマ、ブリなどがあります。
サケはビタミンAで、魚の中でもトップクラスの含有量です。ビタミンAが不足すると、呼吸器系の粘膜は細菌やウイルスに対する抵抗力が低下して、風邪をひきやすくなります。風邪は万病のもと、風邪に強くなれば万病に対して強くなります。
さらに、カルシウムの吸収を、何倍にも高めるビタミンDもたっぷり含んでいます。頭の回転や記憶力をよくする、ドコサヘキサエン酸やビタミンB類、カルシウムも多く含まれています。
弥生時代は水田耕作が確立され、主食と副食が分かれた時代です。主食は米がアワ、ヒエ、ムギとともに主要な食料となり、副食にアユ、サケが登場しています。
西国の重要な淡水魚がアユで、東国はサケです。サケは祭礼用や宮中御料としてそうとう消費されていました。諸国から京に送られてきたのも大部分が塩鮭でした。
サケは今日でも日本食のキングです。健康、健脳を考えたら食卓にぜひのせたい漁色文化を代表する魚です。
出雲フードコーディネート協会
会員 脇 稔明